電気 市場連動型プランについて考える (その2)
市場連動型プランになる前の旧プランでは、どのような価格計算だったか思い出してみよう。
〇旧プラン (リミックスでんき)
例として、ひと月 350/kWh 使用したとする
料金は、2023年1月分を利用
・基本料金 (30A) 846.45
・電力量(第1段階) 16.58円/kWh (~120/kWh) 16.58 X 120 = 1989.6
・電力量(第2段階) 21.90円/kWh (120~300/kWh) 21.90 X 180 = 3942
・電力量(第3段階) 24.75円/kWh (300/kWh~) 24.75 X 50 = 1237.5
小計 8015.55円 ㋐
-> ここまでは単価が固定(数年レベルで料金改定はありえる)
・再エネ発電賦課金 3.45円/kWh 3.45 X 350 = 1207.5 ㋑
-> 年毎に固定。2022年度は3.45円/kWh 2023年度は、1.40円/kWh
・燃料費調整額 8.04円/kWh 8.04 X 350 = 2814 ㋒
-> 九州電力の情報であるが、燃料費調整額の変動幅は下記グラフを参照して欲しい。
-> 一時期に比べると、ここ最近は安くなってはいる。
合計 ㋐ + ㋑ + ㋒ = 12037円 となる。
〇 市場連動型プラン (リミックスでんき)
九州エリアの場合で、ひと月 350/kWh
ありえないが、このひと月は一定の消費電力だったと仮定する。
・基本料金 (30A) 0
・固定従量料金 17.32円/kWh 17.32 X 350 = 6062
小計 6062 ㋕
-> ここまでは単価が固定(数年レベルで料金改定はありえる)
・電源調達料金
※ 計算式
30分ごとの電力使用量 X ((30分ごとのエリアプライス + スポット取引手数料)÷(1−エリア損失率)X 1.1[消費税等相当額]))
30分の平均使用量は 350kWh÷30日÷24時間÷2 = 0.2430555555555556
JEPX(https://www.jepx.jp/electricpower/market-data/spot/)よりデータ取得。
-> 2023/11月のエリアプライス平均 = 12.13186806
0.2430555555555556 X (( 12.13186806 + 0.03)÷(1-8.2%) X 1.1
= 0.2430555555555556 X ( 12.16186806 ÷ 0.92 X 1.1 )
= 0.2430555555555556 X 14.54136398478261
= 3.534359301856885 [30分ごとの電源調達料金]
この値が24H30日分加算されるので、
3.534359301856885 X 2 X 24 X 30 = 5089.477394673914 ≒ 5090 ㋖
・再エネ発電賦課金 1.40円/kWh 1.40 X 350 = 490 ㋗
合計 ㋕ + ㋖ + ㋗ = 11642円となる。
料金的には対して変わらない印象ですね。
「30分ごとのエリアプライス」どれ位変動するのかをJEPXのデータを見てます。
2021/12~2023/12の部分を切り取りましたが、突然上がったりさがったりはしていないもの、
6か月ペースでみると起伏が大きく感じられます。
では、このグラフで最大の月平均 20.30円/kWh と6.02円/kWhで料金の開きを試算してみます。
ひと月 350/kWhと仮定します。
[月平均 20.30円/kWhだった場合]
・基本料金 (30A) 0
・固定従量料金 17.32円/kWh 6062
・電源調達料金 20.30円/kWh 8508
・再エネ発電賦課金 1.40円/kWh 490
合計 15060 (+3418)
[月平均 6.02円/kWhだった場合]
・基本料金 (30A) 0
・固定従量料金 17.32円/kWh 6062
・電源調達料金 6.02円/kWh 2532
・再エネ発電賦課金 1.40円/kWh 490
合計 9084 (-2558)
3000円程度の差が出ますね。。。
ここまで試算をしておきながら、ふと リミックスでんきの "エリアプライス"は、JEPXの"エリアプライス"の約定価格と一緒だろうか。
という前提条件が覆るかもしれない事に気が付いた。
過去の請求書料金と約定価格を算定してみて料金が一致するか確認してみようと思う。
リミックスでんきは、30分毎の使用量(1ヵ月分)をCSVファイルで提供しているので、JPEXから過去の約定価格の情報
を持ってくれば、計算できそうだ。
今回は、このへんで・・・・ (つづく)